ご家庭で玉ねぎを育てている人も多いと思います。いろいろな料理に使えて便利な玉ねぎですが、栽培の際には他の野菜と同じように 病気や害虫に気を付けないといけません。
ここでは、玉ねぎがかかりやすい病気や害虫について、症状と対処法をご紹介します!
玉ねぎの病気の種類や症状
栽培の時期や環境にもよりますが、まずは【玉ねぎがかかりやすい病気】をまとめました!
・苗立枯れ病
葉が白っぽくなり柔らかくなり倒れて枯れてしまいます。
・灰色かび病
葉に白い楕円形の斑点が表れます。湿度の高い環境でボトリチス菌が原因で発症します。
・乾腐病
育っているときはもちろん収穫後の貯蔵段階でも感染する病気です。軽い場合には発育が悪くなります。重症化すると葉が黄色くなり寝の付け根には白カビが発生します。貯蔵しているときに感染すると腐敗してしまいます。
・灰色腐敗病
下から2~3枚目の葉が枯れます。球の発育が悪くなります。雨の多い時期に感染が拡大します。貯蔵中に感染した球が混ざっていると感染が拡大します。
・萎黄病
苗が黄色くブヨブヨとしひどい場合には枯れてしまいます。
・黒穂病
本葉がまだ2~3枚の時に発症し苗が変形し色が薄くなります。感染場所は黒ずみ、枯れてしまいます。
・白色疫病
葉に発生し、水浸状の病斑ができ葉お先端は枯れます。球も柔らかくなり異臭を放ちます。
・黒カビ病
貯蔵中に発症し外の皮を剥くと黒いカビが発生するのですが、球全体に拡大はしません。
・紅色根腐病
根が赤く変色しひどくなると球の中が空洞になります。
・さび病
葉に錆のような斑点ができます。病気にかかった株を即時に見つけ処分することが重要です。
・小菌核病
葉に縦長の病変ができます。ひどくなると白くなり、枯れます。
・黒斑病
葉に縦長の黒い病変が出来ます。葉が病斑したところから折れ、カビの発生原因となります。
・黒腐菌核病
病気に感染すると葉の根元から枯れます。カビが原因で発症します。
【画像引用元】
- http://www.musaseed.co.jp/sec02/thd11/2014_01.html
- http://gardening123.blog38.fc2.com/blog-date-201412-5.html
- https://blogs.yahoo.co.jp/seoyogi777/30147082.html
玉ねぎの害虫や対策について
続いては玉ねぎ栽培にはつきものの「害虫」をまとめます。害虫によって対策が変わってきますので、細かくチェックしてくださいね!
・ネギアザミウマ
幼虫・成虫ともに食害し、幼虫で体長1ミリ以下、成虫は体長1ミリで細長く褐色です。秋まきの玉ねぎでは成長し気温が上がる時期に発生します。春まきの玉ねぎの場合には7~8月に発生します。発生したらウララDFやディアナSCを散布します。
・ネギハモグリエバエ
幼虫は体長4ミリで食害します。葉が白くなりそこを割いてみると幼虫がいます。見つけたら摘み取りましょう。発生したらダイアジノン乳剤40かマラソン乳剤を散布します。
・ネギコガ
蛾の幼虫で1センチほどまで成長し黄緑色で食害します。発生した場合にはアディオン乳剤を散布します。
・ヨトウムシ
ヨトウムシは一度に多くの卵を産むため大量に発生します。夜に活動します。大量に発生する恐れがあるので注意が必要です。発生したらプレオフロアブルやアディオン乳剤を散布します。
・タネバエ
幼虫が鱗茎の中から食害します。鱗茎の内部が空洞になり株は枯れてしまいます。肥料に油などが混じっていると発生しやすくなり、定植時にダイアジノン粒剤5などを撒くと予防になります。
画像引用元:http://www.takii.co.jp/
玉ねぎが「ベト病」にかかったら…
玉ねぎがかかりやすい病気に【ベト病】と呼ばれるものがあります。春と秋にカビが原因で発症し、葉が黄色っぽくなり 曲がり始め葉に大量の分生胞子ができます。ベト病にかかると葉に褐色の病斑が生じます。
放っておくと被害がひどくなり、すべての株が枯れてしまうこともあるため、是非とも早目に対策を講じるようにしたいものです。
玉ねぎのベト病が初期の段階であれば、酢を薄めた液体に唐辛子を加えたものを葉にかけることで対策ができます。また、ヤシ油とでんぷんから作られた薬剤もあるので、こちらを利用するのもいいでしょう。
薬以外の対策は?
玉ねぎの病気に効果的な対策は、治療薬を散布することです。治療薬にも幾つかあり、自分で作ることもできれば、市販のものを買うこともできます。
ですが、薬以外の対策として、土壌の排水性を良くして根が健全に育つよう環境を整えることも重要です。
画像引用元:http://www.gardening-designs.com/onion.html
また狭い場所にたくさんの玉ねぎを植えないことも必要です。できるだけ株と株の間、葉と葉の間を開けて風通しをよくするようにすることです。
さらに湿度にも十分気を配る必要があります。玉ねぎの病気は湿度が高いと蔓延しやすくなります。それで風通しの良い湿度の低めな場所で栽培できます。
玉ねぎ栽培をされる場合は、病気や害虫対策もしっかりしていきたいですね!