玉ねぎを刻んでいると涙が出てきて上手く調理ができなくなることはありませんか?これは、玉ねぎの目にしみる成分が気化され、目や鼻の粘膜を刺激するために発生する現象です。
玉ねぎを切った際に細胞が切られることによって、細胞が潰れてしまい、高い温度で蒸発する「硫化アリル」という催涙成分の仕業でかなり目に刺激を受けてしまうのです。
その硫化アリルが人の口や鼻、目といった粘膜を刺激するので涙が出てきて仕方がなくなってしまいます。
後半では目にしみる成分や年齢との関係についてご紹介します!
記事の目次はコチラ♪
玉ねぎの「目にしみる成分」とは?
玉ねぎを切ると目が染みて涙が出ますよね。おまけに痛いときたもんだから本当に厄介です。 これは玉ねぎに含まれる「硫化アリル」という成分が原因なんです。
主に玉ねぎの辛味成分で、血液をサラサラにしてくれる嬉しい効果をもたらします。しかし切るなどすると成分がガス化し、目や口、鼻などの粘膜に付着して目が痛くなり涙が出てきます。痛みを伴うこともありますね。
よく新しい玉ねぎの方が目に染みない、といいますがこれはあながち間違いではありません。というのも古くなると水分が蒸発します。すると硫化アリルは凝縮されます。となると…。もう結果はお分かりですよね。
目に染みて痛い、涙が止まらないなど嫌な成分ではありますが、疲労回復や新陳代謝のアップ、動脈硬化の予防、免疫力の向上などなど体にはいいことばかりなんですよ♪
玉ねぎが目にしみるのと年齢の関係は?
また、この玉ねぎが目にしみるという現象は、私たちの身体の状態にも関係があります。それは、涙の分泌が低下して起こる症状に関係があり、この症状は目の表面に出来る黒い筋のことを指します。
これは年齢と共に増え、ドライアイの人に多いのが特徴の「ダークスポット」と呼ばれるものです。このダークスポットが無い状態が健康的な状態なのですが、若い人はこのダークスポットの数が少ないとされています。そのため、玉ねぎを切った際に目がしみるのは、若い、健康的な証拠だとも言えます。
近年では、パソコンやスマホ、エアコンの使いすぎ、コンタクトレンズの使用などで若い人でもダークスポットの症状の人が多く、玉ねぎを切っても目にしみない人がたくさんいると言われています。
ドライアイの人は玉ねぎが特にしみる?
ドライアイの方が玉ねぎを調理すると特に目にしみて涙がポロポロ出てきてしまう!ということがあります。
「それじゃあドライアイの方が玉ねぎを切って特に目にしみる!ってことはないじゃん!」と思ってしまいますが、逆に、常に目が乾燥している状態なので、玉ねぎの硫化アリルの刺激により、涙が出ることで、「おや?なんだか目が涙でうるんできたぞ。」と普段と違う涙の量が出るのを感じ、涙があふれているように感じるのかもしれません。
またドライアイの方は、常に目に涙の量が少ない状態なので、乾燥により摩擦などで目が傷つきやすく表面に傷がついていることが多いので、涙でさえも目にしみて痛くなってしまう…というようなこともあります。
目のおかれている状態を改善しなければ、ちょっとした刺激でさえ目にしみてしまうようですよ。
涙でドライアイは改善できるの?
玉ねぎを切った涙でドライアイが改善できそうな気がしませんか?
しかし、玉ねぎを切った時の涙ではドライアイは改善できません。というのも玉ねぎを切ることで出る涙と、通常 目を潤している涙とではちょっと種類が違うからです。
玉ねぎを切ったときの硫化アリルによる刺激や、悲しかったり、痛かったりする時に出るのは「刺激分泌」の涙で、普段から目を潤して保護する役割をするのは「基礎分泌」の涙です。この二種類は同じ涙でも違うものなのです。
刺激分泌による涙は、目にとどまることなく目からドッと一気にあふれ出し流れてしまいます。基礎分泌の涙は目を常に潤しており、日々、一定量の涙を排出し、また作り出して目を潤しています。
ドライアイの方は刺激分泌による涙の排出機能に問題はありませんが、基礎分泌の涙が減少していることがその正体なので、基礎分泌を改善しなければ、改善にはつながりません。
しかし、玉ねぎを切ることででる硫化アリルなどで涙の分泌量を調べたりして治療に役に立つのでは?と考えられています。
風が吹いても目がしみて刺激分泌の涙が出てくるような激しいドライアイの方はかなり目が傷ついている状態ですので、早めに眼科で診てもらい改善してもらいましょう。
目に染みない方法3選について
玉ねぎを切るときにゴーグルを使うなんて人もいますよね♪それくらい私たちを悩ます硫化アリルですが、色々と対策方法がありますのでぜひお試しください。
①水につける
硫化アリルは水に溶け出します。なので水に都度つけながら切ることでガス化することが防げます。ただしその分栄養成分も溶け出しているということはご了承ください。
②包丁は切れ味の良いものを使う
玉ねぎの細胞内に硫化アリルは含まれています。なので細胞が壊されるほど流出します。切れ味の悪い包丁を使うとそれだけ細胞が壊れて成分も発生しやすくなります。そういったことを防ぐには切れ味の良い包丁を使うことです。切ったら包丁を水で流すとより効果的ですよ。
③玉ねぎを冷やす
玉ねぎを使う1時間ほど前から冷蔵庫に入れて冷やすというのもおすすめです。冷やすことで硫化アリルの発散が抑えられるんだそう。ただし長時間冷やすのは×!風味が悪くなってしまいます。
玉ねぎが目にしみた時の対処法
料理をしていて玉ねぎが目にしみると本当に大変ですよね。涙がボロボロと止まらないから料理が進まない、ということもしばしばあります。
そんな時におすすめの対処法があります。 それは、目が染みた時に冷凍庫に顔を突っ込むだけ! 「え?!」と思うかもしれませんが、これがものすごく効果的なんです。一瞬で涙も止まりますよ。 騙されたと思って試してみてくださいね♪
玉ねぎ、目にしみない切り方は?
そもそも切り方を工夫することも出来ます。 玉ねぎは繊維に沿って切ることで細胞が破壊されにくくなるので、硫化アリルが発散しにくくなります。
切り方一つで細胞の破壊を最小限に抑えられますので試してみましょう。また、切る時は切れ味の良い包丁を使うことです。
まとめ
私も玉ねぎを切る時はいつも涙が止まらなくて本当に困っています。涙だけならまだしも痛いんですよね~…。
ですが今回紹介した対策や、冷凍庫に顔を突っ込むなんてちょっと面白い方法を試してみたいと思います! 簡単にすぐに出来るものばかりなので、皆さんもぜひ♪